51WS5 WetherStation5(LAN)の設定方法
1 LAN接続のWether Station5(BH4TDV)とは
AliExpressでAPRS互換のWetherStationにはシリアル出力でAPRS Net51TNC(BH4TDV)に接続するタイプと、LAN接続のものがあります。
今回、誤って後者(LAN接続)を購入(図1 販売サイト)してしまいましたが、簡単に接続設定ができたことと、他に説明書等が見当たらないことから設定等を記録として残します。
2 接続
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図2 コネクタ配置 | コネクタ配列 |
(1) コネクタA LAN・電源供給(POE)
付属のACアダプターのPOE側とLANケーブル(ストレート)で接続します。
ピンはそれぞれ、1 , 2 , 3 , 6 がネットワーク、4,5が + 24V、 7 , 8が GNDに対応しています。 ※入力電圧 7-25V、逆接続保護機能を内蔵。
ネットワークインターフェースには2つのインジケーターは以下の意味があります。
黄色:
-消灯: ネットワークケーブルが接続されていません
-点灯: ネットワークが検出され、接続されました。
緑色:
-常時点灯: サーバーに接続され、正常にログインしました。
- 1 秒間隔で点滅: サーバーは接続されていますが、ユーザー名が重複しているかパスワードが間違っているなど、ログインできません。
-消灯: ネットワークケーブルが接続されていません
(2) コネクターB 雨センサーインターフェース
降雨量センサーとの接続:3、4、未使用:: 1、2、5、6
※レインセンサーはパッシブスイッチで、レインバケットが一度反転 = 0.33mm
(3) コネクターC 風速と風向のインターフェース
風速センサーとの接続:3、4、風向センサーとの接続:2、5、未使用: 1、6
風速と風速はパッシブ切り替え値、風速センサー、1ターン=2パルス=2HZ
風速計算式:m/s = 風速hz * 0.34
風向: 抵抗ネットワーク、ステップポテンショメータと同等
風向エンクロージャには N \ S \ W \ E の方向がマークされています。設置中に、北を指す N に印を付けます。
(4) コネクターD PM2.5 空気質センサー モジュール インターフェイス:
別売りのPM2.5モジュール(PMS5003 センサー)を接続する場合に使用します。
1 = 5V、 2 = GND 、3 = RX2 (ADC0)、 4 = EN (P0.4 ADC12)
(5) コネクターE 予備拡張インターフェイス@
接続先は指定されていないですが、一般的には別売りの日照計を接続します。
1 = 5V、2 = GND、3 = TXD3、(ADC9)、4 = RXD3 (ADC8)
※APRSの場合接続すると照度がコメントとして〇〇〇〇luxと表示されます。
(6) コネクターF 予備拡張インターフェースA
1 = 5V、2 = EN (P4.1)、3 = RXD4 (ADC10)、4 = TXD4 (ADC11)、5 = GND
接続先は指定されていないです。
(7) コネクターG I2C インターフェース:
1 = SDA、2 = SCL、3 = GND、4 = 3.3V
このインターフェイスは、付属の温度、湿度、気圧などの I2C センサー デバイスを接続するために使用されます。
(8) コネクターH セットインターフェイス、ISP アップグレードインターフェイス
1 = 5V、2 = RXL、3 = TX、4 = GND
このインターフェイスを使用して、外部からパラメータの設定を行います。
また、このインターフェイスから出力されるデータをAPRS Net51TNCに直接入力すれば、シリアル接続のWetherStationとしても機能します。
通信速度は9600bpsです。
ISP からファームウェアアップデートファイルが提供された場合のアップグレードにもこのコネクターを使用します。
※製品付属のシリアル・USB変換基盤を介してパソコンと接続し、パラメータを設定することができます。
(9) インジケータK NETネットワーク送受信データの状態を表示
TXがデータを送信すると点滅
RXがサーバーデータを受信すると点滅
3 パラメータの設定準備
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図3 接続図 |
(1) ACアダプター、シリアル・USB変換基盤、パソコンの接続
図4のとおり、まず、ACアダプタのPOEと表示された側とコネクターAをLANケーブル(ストレート)で接続します。
(2) シリアル・USB変換基盤の接続
図4のとおコネクタHとシリアル・USB変換基盤を接続します。
2 = RXL→TX(3.3V)、3 = TX→RTX(3.3V)、4 = GND→GND
4 ターミナルソフトによる接続
図4 ターミナルソフト(例)
任意のターミナルソフトを立ち上げ、シリアル(接続)を選択、シリアル・USB変換基盤に割り当てられたポートを選択し、OKをクリックして接続します。
5 初期設定値の確認
接続後、Entキーを押すと、以下のとおり初期設定値が表示されますので、確認します。
2025/06/24 19:49:36 *** 51WS5_D4_230725 BH4TDV ***
CPU ID=F7F4CA6A03043A
POWER: 24.2V
===========NET SETUP===========
AT+IP=192.168.001.150 ←この機械のIPアドレス
AT+GATEWAY=192.168.001.001 ←デフォルトゲートウェイ
AT+MASK=255.255.255.000 ←サブネットマスク
AT+DNS=114.114.114.114 ←DNS
===========IOT( LEWEI) SETUP===========
AT+IOT=ON ←IOTサービスへの接続の有無 ※使わない
AT+IOTS=www.lewei50.com ←IOTサービスのURL
AT+IOTID=6f289b7f11084520bd2aad8e425e0000 ←IOTサービスのID
AT+IOTPATH=/api/V1/gateway/UpdateSensors/01 ←IOTサービスのPATH
AT+IOTTIME=60 ←IOTサービスへの転送間隔(秒)
===========APRS SETUP===========
AT+APRS=OFF ←APRSサービスへの接続の有無
AT+SERVER=asia.aprs2.net ←APRSサーバーのURL
AT+CALL=NOCALL ←自局のコールサイン
AT+SSID=13 ←自局のSSID(WetherStationは13)
AT+TIME=60 ←APRSサーバーへの転送間隔(秒)
AT+BEACON=1,!,3135.90N,/,12021.80E,_,51WS5 ←自局設置場所の緯度・経度
===========DISP WS DATA SETUP===========
AT+DISP=ON
AT+ADJ=+0000.0
6 設定値の変更
※Entキーを押すと設定値を返してくるので、各設定値はテキストエディターで編集したものをコピーし、ターミナルソフトに貼り付けます。
(1) 本機のIPアドレスの変更
AT+IP=192.168.000.121, のように、本機に付与するIPアドレス(末尾に , (カンマ)を入力し、Entキーを押します。
(2) デフォルトゲートウェイのIPアドレスの変更
AT+GATEWAY=192.168.000.001, のように、接続するローカルネットワークのデフォルトゲートウェイのIPアドレス(末尾に
, (カンマ)入力し、Entキーを押します。
(3) サブネットマスクのIPアドレスの変更
AT+MASK=255.255.255.000, のようにサブネットマスクのIPアドレス(末尾に ,(カンマ)を入力し、Entキーを押します。
(4) DNSのIPアドレスの変更
AT+DNS=192.168.000.001, のようにDNSのIPアドレス(末尾に(カンマ)を入力し、Entキーを押します。※ルーターを経由してネットワークに接続している場合はここのIPアドレスはデフォルトゲートウェイと同じでいいようです。
(5) IOTサイトへの接続をOFF
送信した気象データをグラフ表示したりしてくれるWebサイトへの接続が初期値ではONになっているので、OFFにします。
AT+IOT=OFF と入力し、Entキーを押します。
(6) APRSサービスを有効にする。
APRSサーバへの送信を有効にします。
AT+APRS=ON と入力し、Entキーを押します。
(7) APRSサーバーのURLを最寄りのサーバーに変更
日本の福岡にあるサーバを例にしてますが、各自で調べてください。
AT+SERVER=fukuoka.aprs2.net と入力し、Entキーを押します。
(8) 自局コールサインの設定
コールサインがJX5YHLの場合の例としてますが、各自のコールを入力します。
AT+CALL=JX5YHLと入力し、Entキーを押します。
(9) APRSサーバーへの転送間隔
10分(600秒)の場合を例としています。
AT+TIME=600と入力し、Entキーを押します。
(10)緯度・軽度の入力
北緯33度22分5秒、東経133度05分33秒の場合を例としていますが、各自の設置場所の緯度経度を入力してください。
AT+BEACON=1,!,3322.05N,/,13305.33E,_,51WS5入力し、Entキーを押します。
7 動作確認とサービス開始
以上で、設定は完了です。動作確認のため、ターミナルソフトは立ち上げたまま、ACアダプターのLAN側にLANケーブルを接続し、家庭内のネットワーク(インターネットに接続できる)と接続します。
きちんと設定できていれば、ターミナルソフト上に送信データ等が表示されるようになり、https://aprs.fi/ でコールサインを入力すれば転送された気象データが確認できるようになります。
お疲れさまでした。設定は以上です